こんにちは。KAKAです。
シニア留学という言葉を聞くことが増えてきました。私は50代半ばを超えての留学ですので、プレ・シニア留学でしょうか。
刺繍が好きなので、いつかヨーロッパで刺繍を学んでみたいなぁと憧れのような思いを抱いていました。そして、留学を決める大きなきっかけとなったのは、2022年5月に旅したスウェーデン、ダーラナ地方での出会いです。
Leksand(レクサンド)の小さなミュージアムに展示されていた品々、レクサンドの雑貨店に並んでいた様々なアーティストの手工芸品、そしてスウェーデンで「さをり織り(城みさをさんが始めた手織りです)」教室を開いているフィンランド出身のアーティストの方との出会い。目にするすべてが私の心を掻き立てました。
レクサンドミュージアムとの出会い
ダーラナ地方は、スウェーデンの伝統工芸発祥の地です。
ミュージアムには、ブラック刺繍、ホワイト刺繍、カラフルなお花の刺繍が施された伝統衣装、テープ状におられたバンド、、、、手芸好きにはたまらない品々!バンドは、こぎん刺しのパターンと似ていて、日本の民芸とつながるようなものを感じました。そのほかにも伝統的な絵や伝統絵画が施された家具。刺繍や手工芸品を暮らしの中に取り入れて日々使いたい!と思っていたので、ガラスケースの中はそのヒントが詰まった宝箱でした。
ミュージアムのスタッフに、手工芸品の本を取り扱っているか尋ねたみたところ、レクサンドの手工芸の歴史を書いた本を奥の書庫から持ってきてくださいました。
表紙には私が魅せられたバンド。でもスウェーデン語。写真よりもテキストが多い本でしたが、記念にと思って購入しました。いつか、この本をGoogleレンズの翻訳機能なしで読めるようになりたいです。
織物との出会い
アーティストが出品しているレクサンドの雑貨店では、クッションカバーやマットのざっくりとした織物製品が並んでいました。
私は、このスウェーデン旅行の前に半年ほど障害を持っている方と一緒に「さをり織り」や「裂き織り」をしていました。さをり織りが好きな利用者の方の生み出す織物は、季節やその時の心の様子を映し出しているかのよう。裂き織りは細く切った布を横糸(施設では寄付された着物を利用)にした織物で、偶然が生む色合いに魅力を感じます。
そしてスウェーデンでは、、、右の写真のようなマット(敷物)がカフェやお店などの至るところで見られました。私が宿泊した国民高等学校のホステルのベンチにも敷いてあったいマットは、古い布を利用して織られたもののようでした。スウェーデンと日本がつながった瞬間です。織物は世界の文化ですね。
手工芸アーティストとの出会い
そしてもう一つ、SAORIスタジオのアーティストとの出会いです。
娘との繋がりで、彼女のスタジオを訪ねました。彼女は、「さおり織り」だけではなく、様々な手工芸をに精通するアーティストです。
「さをり織り」を体験できる広い部屋には、何台もの織機に糸つむぎ車。古道具やアンティークテキスタイルの大切なコレクションの数々は屋内にディスプレイされていました。また、訪問時に手がけていた教会の牧師が着る祭服の再現もあり、そのひとつひとつを説明してくださいました。スタジオ工房というよりも、博物館ともいえるほどです。右の写真は、彼女が織った「さをり織り」のリストバンド。
私がレクサンドミュージアムで「やってみたい!」と思った細いテープ状のバンドは、薄い木の板に小さな穴をあけて、そこに糸を通して織るということも知りました。かなり頭の体操になりそうな技術です。
そして、彼女はコロナ禍の間に裏庭で麻の栽培を始めたとのことで、収穫した糸を紡ぐまでの工程を見せてくださいました。乾燥した麻を剣山のような大きなくしで裂き、細長くて重い板で叩いてツヤを出し、、、原材料から作るなんて憧れてしまいます。右の写真は、彼女が育てた麻糸です。お別れするときに結んでくださいました。ツヤがあってとてもきれいです。
こうして書いているだけでも、8月からの学びに想像を膨らませワクワクしてきます。
帰国後、最初はサマースクールを受講してから国民高等学校で学ぼうかなと迷っていたのですが、友人が「できる時に行ってきたほうがいいよ!」と背中を押してくれました。
人生、どんな出会いがあるか、そして何が起こるかわかりません。
その時の心の声に耳を傾けて、自分の望む暮らしをデザインして行きたいと思っています。
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。では、また。
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