こんにちは、KAKAです。
Week36は、前週に染めた布を使ってスウェーデンの各地方にある伝統的な刺繍、乾燥した麻を繊維にする体験をしました。
作品は、秋学期の最後に発表します。
刺繍
課題は、前週に染色した布を使って、スウェーデンの伝統的な刺繍にヒントを得てオリジナルの作品を作るというもの。どのような刺繍をするかは、くじを引いて決めました。何を作るかは自由です。
私はDelsbosömという花や葉のモチーフにした刺繍。白地に赤の刺繍で、枕やベッドのマットレスから下の部分に使うhanging sheet(布でベッドの下の部分を隠すイメージ)や祝日に室内のドアや食器棚にかける飾り布に施していた刺繍です。
デザイン・刺繍の材料
何を作る? kjolsäckarというポシェットのようなもの(腰に巻いて使うこともあります)を作りたいと思ったのですが、私が染色した布に作った模様がストライプ。刺繍のモチーフと競合してしまいそうなので、安直にクッションにしようと、ストライプを活かした図案を考えてみましたが、いまいちピンと来なくて、先生に相談しました。
先生から、「染色した布には羊毛を刺してその上から刺繍、もう片側に白い布で刺繍をしたら?刺繍の色は赤でなくていいのよ。Delsbosömからインスパイアされた刺繍だから何色でもOK」とのアドバイスされ、今は羊毛の上から刺繍している段階です。
日本で販売されている羊毛は綿のような感じで繊維が短い記憶がありますが、スウェーデンで使っている羊毛は繊維が長く、先がクルクルしていてツヤがあり、まさに羊さんの毛。クルクルしているとことは指でほぐして使います。
羊毛をチクチク刺す布は一見、日本の手芸やさんで見かけるフエルトのように見えますが、ウールの織物をお湯につけてたたいて収縮させたもので、毛足の短いコートのような手触りでよく見ると織ってある目が見えます。
刺繍もウールの糸を使っています。Delsbosömの練習も兼ねてよく使われているパターンや、刺しながら図案を考えて羊毛の上から刺しています。羊毛ですから、もちろん図案を描くことはできません。図案があったらできないようなラフなラインができて面白いです。
麻のワークショップ
この週の金曜日は、乾燥した麻を繊維にする体験をしに隣町に行きました。麻は現地で作られたものです。スウェーデンでは、麻布に刺繍することも多いです。
麻の繊維を作るにはまず、バナナの皮のようにむける周りの繊維を除くために専用の道具でたたいて繊維を壊します。その後、短くなった周りの繊維をある程度除いてから、中心部分を剣山のようなコーム(3種類)ですいて細くします。すると、ツヤのある美しい麻の繊維になり、ツイストドーナツのような形にしてできあがりです。
お手本を見て簡単そうに見えたのですが、短い繊維は残ってしまうしコームですくのも難しくて、再度挑戦したら今度はコームですく時に変な力が入ってしまったのか、小さい女の子のおさげ髪ほどの細さになってしまいました。悲しい、、、
できた麻の繊維でクリスマスのオーナメントを作ってみようと思っています。
コームですいた時に落ちた麻は、捨てずにクッションなどの詰め物に使うことができます。自然からの恵みを大切にすることも学びました。
麻を育てて、洗って乾かし、繊維にして生活用品を作る。すべて人の手でなされている営み。時を紡いでいく温もりを感じた一日でした。
最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。ではまた! Vi ses!
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